睡眠時無呼吸症候群の検査と治療ができるようになりました。

2020/12/14

近年高血圧の原因として睡眠時無呼吸症候群(SAS)という病気がひそんでいることがわかってきました。SASは睡眠中に呼吸が中断する病気で、無呼吸のためしばらく低酸素状態が続いて、そのままでは身体が酸素不足になるため、あわてて呼吸を再開します。このように低酸素と正常な酸素状態を繰り返すことによって、交感神経興奮状態になり、高血圧、脳卒中、狭心症などの虚血性心疾患や不整脈、認知症などを引き起こすことがあるのです。

 特に肥満して、いびきをよくかく人は要注意ですが、痩せた人でもこの病気はおこることがあります。みなさんは、日中に頭がぼーとして眠気を覚えることはありませんか。あるいは同居人から、夜中のいびきがすごいよとか、時々息がとまっているよといわれたことはありませんか。そのような方は是非、検査を受けてください。

「検査について」

SASの検査には二通りあります。

  • 終夜睡眠ポリグラフィー(簡易検査)

 就寝前にお腹に小型の機械を装着し、指と鼻にセンサーを取り付けて起床時にはずしていただくだけの簡易検査で、ご自宅で簡単に検査することができます。

  • ポリソムノグラフィー(精密検査)

 病院に1泊入院して行う検査です。心電図や脳波も測定してよりくわしく無呼吸の状態を調べる検査です。

当院では、簡易検査を受けることができます。簡易検査でも睡眠時無呼吸症候群の診断ができ治療を受けることができます。自宅で簡単にできる検査ですので、検査希望の方はまず簡易検査を受けることをおすすめします。

「治療について」

治療の中心になるのはCPAP(持続陽圧呼吸療法)という鼻に装着したマスクから空気を送りこむことによって、ある一定の圧力を気道にかける方法で、当院にて導入可能です。その他、食事の仕方や寝方、マウスピースの装着などがあり、その人に適した方法を選択します。

 睡眠時無呼吸症候群(SAS)は以外に多く、生活習慣病の原因となり、早期発見、早期治療の必要があります。これは東洋医学の「未病を治す」という考えにぴったり一致します。この記事をみて気になった方は是非ご相談下さい。